こんにちは、まつむら歯科クリニック 院長の松村賢です。
そして新年明けましておめでとうございます。2024年も皆様に「いつまでもおいしく食べる」を続けていただけるよう精神誠意、診療していきたいと思います。
さて皆様は今年の目標は立てましたか?
私はいくつか年始に目標を立てましたが、その中の1つに「月に1回はブログを書く」ことを目標に掲げました。
絶対3日坊主にならないぞ!という意気込みで、今月より投稿していきますのでぜひお付き合いください。
さて初回のテーマは「歯ぎしり」や「食いしばり」です。
私は「歯ぎしり」や「食いしばり」なんて関係ないわと思っていらっしゃるそこのあなた!実は、日々の不調の原因がそれらかもしれませんよ!
そもそも「歯ぎしり」や「食いしばり」とは、口を開けたり、閉じたりするための筋肉が異常に緊張して、無意識に上下の歯をこすり合わせたり、強くかみしめたりすることです。原因は「ストレス」と言われています。しかし、「ストレス」と言っても、人間関係の悩みや仕事の悩みなどだけではありません。お腹がすいたな、車を運転する、スマホでエゴサをする、のような日常の何気ない事でも私たちの脳は「ストレス」と捉え、そのストレスを発散しようとするために口を開けたり、閉じたりするための筋肉が異常に緊張してしまうのです。この異常な筋肉の緊張は様々なお口のトラブルを起こします。歯にひびを入れ、被せ物を脱離させ、さらには歯周病を悪化させます。そして、一番やっかいなのは、歯や歯茎が異常に痛いという原因のわからない痛みを引き起こす事です。これは、「歯ぎしり」や「食いしばり」により、歯が揺さぶられて起きるのですが、私も診断するのに苦慮します。このような「歯ぎしり」や「食いしばり」の治療方法はスプリント療法(マウスピースによる治療)です。
昨年末、ある患者が「先生、虫歯出来たかも知れない。ご飯食べた後必ず歯が痛くなる。」と来院されました。しっかりメンテナンスに通われている患者様で、前回の来院時、虫歯はおろか歯肉炎も無い、お口の状況だったような・・・と思いつつ、お口の中を確認。やはり、虫歯を確認出来ず、歯茎に炎症も確認できませんでした。歯ぎしりの既往歴があった事を思い出し、最近の生活変化などをさらに丁寧に問診すると、朝、職場に到着する頃から歯が痛くなり、1時間程で症状が和らぐとの事でした。出社後の歯の痛みから、通勤中「歯ぎしり」や「食いしばり」を疑い、スプリント療法を勧めました。以前から、スプリント療法について説明していたので、すんなり受け入れて頂いて、結果、たった1週間で症状が緩解したと報告がありました。このように経過良好にいくケースは稀かもしれません。しかし、この患者様は常にしっかりとしたメンテナンスに通院し、虫歯や歯周病が原因では無いことを早い段階で判断する事が出来、今回のスプリント療法につながったと思います。
皆さんも、なんか歯や歯茎が痛い、あるいは奥歯のあたりに違和感がある、などあれば、ぜひ、「歯ぎしり」や「食いしばり」を疑って、歯科を受診してみてください。
では、皆様の「いつまでもおいしく食べる」をお手伝いするために来月も頑張って投稿します。