新年明けましておめでとうございます。まつむら歯科クリニック院長の松村賢です。
2025年も皆様に「いつまでもおいしく食べる」を続けていただけるよう精神誠意、診療していきたいと思います。また、このブログを通して、少しでもお口の健康に興味を持ってもらえるよう発信していきたいと思います。
さて、新年を迎え、皆様は何か新しい事を始めましたか?そして、1月も半月が過ぎましたが継続できているでしょうか?
もし、継続できていなかったとしたら、その原因は何でしょうか。それは、皆様がだらしないからでしょうか。決してそうではないようです。
原因は、慣れている事をする時と、最近始めたばかりの新しい事をする時では、脳の使う部分が異なるからだそうです。1日の行動のうち、約45%は無意識の習慣で成り立っていると言われている事をご存じでしょうか。考えなくても体が動くような行動をする時は、脳の中心部分にある基底核という部分が使われています(少し難しいですね、、、)。基底核が使われている時、私たちは「考えている」という感覚がなくなり、自動的に動きます。
一方で、いつもと違う事をする時は、額の内側あたりにある、脳の前頭前野という部分が使われます。前頭前野が使われるのは、意識的に考えて行動に変化をもたらす時です。
前頭前野を使うと、脳のエネルギー源であるブドウ糖を大量に消費するのに対し、基底核を使った時は、ほとんど消費されません。エネルギーを温存する事が生存本能である私たちは、前頭前野を使う事を好まず、今までと同じ事をしたくなります。つまり、私たちは脳の構造上、変化を嫌うようにできているのです。
それでも、やはりよい習慣を身につけて人生にポジティブな変化をもたらしていきたいですよね。そこで有効になってくるのが「小さな習慣」というものだそうです。
「小さな習慣」は、毎日これだけはやると決めて必ず実行する、本当にちょっとしたポジティブな行動の事です。たとえば「毎日、腹筋を1回だけやる」という目標を立てたとします。あまりにも簡単なので、どんなに疲れていても、やる気がなくてもできますよね。
このように、小さすぎて失敗できない目標を決める事で、気軽に始めることが可能になり、結果的に大きな効果を生むそうです。
まつむら歯科クリニックでは歯磨き指導を重要視しています。ほとんどの患者様が歯周病の治療(歯磨き指導もこの期間行います。)を終えてから、虫歯の治療や被せ物の治療を行うのですが、これらの治療に移行後、「歯ブラシ後に、フロス(糸ようじ)、歯間ブラシは継続できていますか?」と質問すると、「初めはやっていたけど、今はたまに、、、」という答えが返ってきます。ここで「小さな習慣」を実践です。
朝、夜の歯磨きは継続できているが、フロスや歯間ブラシが行っていない患者様の場合、夜の歯磨き後、フロスを上の前歯だけ行う。この行為が習慣化されたなら、下の前歯のフロスを追加する。上の奥歯のフロスを追加する。といったように「小さな習慣」をいかに継続し、積み重ねていくかが重要だと思います。
2025年は、十二支の「巳(へび)」年です。へびは定期的に脱皮を繰り返す事から、生命力や再生、変化と進化の象徴とされ、「新しい自分に生まれ変わる」「幸せな未来をつかむ」というステキな意味を持っているそうです。ぜひ、「小さな習慣」を実践し、2025年を実り多い一年にしましょう。
では、皆様の「いつまでもおいしく食べる」をお手伝いするために来月も頑張って投稿します。